2012年7月30日月曜日

ハーフマウス活動日誌 その2

こんにちは。

最近暑くて夏を満喫しています。M2の宇田川博樹です。
さて、やってることとblogの更新頻度が追い付いてないので、
どんどんblog更新しますね(笑)

今回は一つの塊から作る、エンコーダマウントの試作を紹介します。
設計段階ではこんな感じです。


穴をバカ穴にする場合はそのネジ径より0.1mmほど大きくなるように
オフセットしましょう。

この形、どっかで見たことあるかな?
見たことあったらあなたは熱心なマイクロマウサーですね(笑)
研究会のみんなも見習わないとな!

んで製作過程はこんな感じです。MODELAというNC加工機を使います。
固定は両面テープです。画像の両面テープが前に森永さんが紹介されて、
切削の成功率が高めなものです。

ちなみにデータはNCVC(フリー)でDXFファイルを切削データに変換し、
NC-MODELA(フリー)でMODELAを動かします。
私がアルミの5000番を削るときは
切削設定はZ軸送りが150mm/min、切削送りが200mm/min、切込みステップが-0.05mmです。

この設定は素材によって変わります。自分で経験しながら良い値を見つけるのが良いでしょう。もちろん、私が経験したことは全て書くつもりです。


まずは素材となるアルミの5000番を台に乗せます。
原点を調整したら、Z軸を+0.025mm程(上に0.0025mm)しましょう。
こうすることで初めのたわんでいるかもしれない材料の表面を削るエンドミルへの負荷を
少し減らします。
最初に下手に深くZ軸を設定してしまうと、加工機が負荷で止まってしまうことがあり、
最悪エンドミルが折れます。
そしてお望みの厚さまで削り、最大外形で切り取ります。
切り粉はエアダスターなどで定期的に取り除きましょう。


今回製作しているマウントがあまりに小さすぎて、自分の設計ミスを疑いました(笑)
そしてここからがちょっと工夫。一軸のNC加工機で縦以外の横加工などができない場合、
複雑な加工ができません。こうゆう場合、一つ一つの加工箇所を切り分けて考えます。
そして、重要なのは原点をずらさないことです。なので、まずは土台を掘ります。
原点は中心に合わせます。


そしてそこに材料をはめ込みます。このときも接地面には両面テープを付けます。
ここで、はめ込んだらエンドミルのZ軸を調整し直してください。
この調整は土台に材料をはめ込む場合は毎回必ず必要です。原点のX軸とY軸をそのままに、
材料にエンドミルがぶつからないようにZ軸に余裕を持った値を登録原点座標に入力し、
一旦X軸とY軸座標を原点に戻してから、
改めてZ軸を調整してください。
これをしなければ最悪エンドミルが折れます。


そして、「土台の加工」と「材料の加工」の原点が中心に合うようにしてください。
そうするとこのように掘れます。
これはマウントの足のネジ穴の下穴です。


あとはこの土台+材料を繰り返しやっていくだけです。
はっきり言って、めんどくさいですし、時間もかかります。
これを一つ完成させるために、4~5時間はかかりました。
学生で時間があるからこそできることであって、製作ミスをすることもあります。
不安な方は、ワンオフのパーツ製作業者様に頼むのがいいでしょう。


エンコーダと組み合わすとこんな感じです。


ちゃんと組み合わさり、安心しました。
しかし、基板が来なければ足の組み合わせが確かめられません。
とりあえず、ネジ穴をタッピングし、M1.7で少し軽量化を図りました。
効果はないでしょうが・・・;


これが予想以上にまっすぐ入らない!小さいものにネジ穴を切るのは難易度が高いです。
いやほんとに。まぁ多少斜めってもなんとかなるので、大丈夫でしょう。

超長くなってしまいました。申し訳ありません;
まだまだ補足を書きたいですが、
これ以上長いのは、どうかと思うので、ここまでで。

何かわからないこと、気になることがあれば、コメントまでどうぞ。
次は研究会の誰もがお世話になったであろう、
本年ご卒業なされたK.Y.先輩が担当の回路図について書こうと思っています。

では。

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